1.実大仕口の試験:山辺豊彦・西野晃司・黒木宏之
「土台と柱の接合部の引っ張り試験」
渡り腮構法では土台と柱の基本的な接合方法を長ホゾ差し込み栓打ちとしています。
構造システムに水平荷重が働くと、耐力壁の両端の柱には引抜力が働きます。18 oの込み栓での接合にどの程度の耐力があるのか、確認するための試験を行ないます。
また、柱脚の耐力を上げる工夫はいろいろと試みられてきましたが、それらの工夫によって、どの程度の耐力向上が期待できるのか、実大の試験体で確認します。
「梁の継ぎ手の引っ張り試験」(追掛大栓継ぎ・金輪継ぎ・鎌継ぎ)
構造システムに水平荷重が働くと、水平構面の変形によって梁に引っ張り力が働きます。
梁の継ぎ手や柱の差し口の耐力は、その引っ張り力を上回る必要があります。
実際の継ぎ手の引っ張り耐力を確認するための試験を行ないます。
「蟻仕口のせん断試験」
梁同士の仕口として一般的に使われている蟻落しのせん断耐力の確認をします。
2.N値計算の方法:山辺豊彦
耐力壁の両端の柱には、水平荷重時に引抜力が働きます。その引抜力をチェックする方法がN値計算です。実際の住宅を例に、N値計算の演習を行います。
壁量計算とN値計算は、木造住宅の設計に求められる基本的な計算です。
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